本項の趣旨

本項の趣旨は、『水滸伝』の出来事の日付を特定することである。そのための手法として、文中の時系列を洗い出すだけでなく、史実に元ネタがある場合は、積極的に採用することとした。ただし、史実と『水滸伝』で時系列に矛盾が生じる場合は、『水滸伝』の描写を優先することとした。

代表的な例としては、方臘の乱と遼侵攻の順序がある。史実では方臘の乱を鎮圧した後に遼に侵攻しているが、『水滸伝』では逆であるため、この場合は『水滸伝』の描写を優先するということである。
 
 
データの見方

下表の「元号」を年ごとの解説ページへのリンクとした。 宣和5(1123)年が2つあるのは、120回本では田虎と王慶との戦いを遼と方臘との戦いの間にねじ込んだ結果、宣和5(1123)年を2回繰り返すことになったためである。この部分に関しては、「宣和5(1123)年(120回)」の項にまとめた。「主な出来事」は、時系列を簡潔にまとめることを目的として便宜的に割り振った名称である。

各年代においては、『水滸伝』の文中から計算できる日付に関しては日付が登場した回数を記載した。ただし、100回本の90回以降は120回本と回数がずれるため、()内に120回本の回数を表記した。例えば100回本の90回であれば90(110)回である。

『水滸伝』の文中から時系列を特定することはできないが、史実に元ネタがあり、そこから時系列を特定できる場合は回数を太字にした。その根拠については各項の解説部分に記した。日付は合っていても年代が合わない場合もあるが、時系列に矛盾が生じない限りは日付だけを採用している。

掲載順序は、まず月内を上旬(10日まで)、中旬(11日から20日まで)、下旬(21日から30日まで)に分けた。そのうえで、例えば上旬であれば、時系列が確定している事件、上旬であることまでは分かるが日付は特定できない事件の順序とし、時系列を中旬に特定できる事件は上旬の次とした。年内に起こったことを確定できる事件は最後にまとめている。時系列が重なっている場合は、『水滸伝』の回数が早い順とした。

『水滸伝』には記載はないが、バックグラウンドとして重要な史実については、史実の情報をそのまま記した。回数の場所に参照した史料を明記した。史料の名称が枠に入りきらない場合は略語にしてある。解説ページでは、「事例」で簡潔に事件を紹介し、リンク先で詳細な解説を行っている。
 
 
 元号  主な出来事
 嘉祐3(1058)年  洪信編
 政和2(1112)年  史進編
 政和3(1113)年  史進編、魯智深編
 政和4(1114)年  林冲編
 政和5(1115)年  楊志編、晁蓋編、宋江編、武松編
 政和6(1116)年  武松編、王慶編、青州編
 政和7(1117)年  青州編、江州編、石秀編
 重和元(1118)年  祝家荘編、雷横朱仝編、高唐州編、呼延灼編、
 宣和元(1119)年  華州編、第一次曾頭市編、大名府編
 宣和2(1120)年  大名府編、第二次曾頭市編、百八星集結
 宣和3(1121)年  対官軍編
 宣和4(1122)年  対遼編
 宣和5(1123)年(120回)  対田虎編、対王慶編
 宣和5(1123)年  対方臘編
 宣和6(1124)年  エピローグ